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一 括 講 読

投稿時間:01/07/05(Thu) 09:32
投稿者名:ピーチ
Eメール:piti@e.com
URL :
タイトル:無題
初めまして。
あるHPに気になる事が書いてあったので
質問させて下さい。
抜粋しますと、、、

「人間の体とゆうものは、軟組織(お肉)のなかの
殆どに血液が流れています。
とうぜん歯茎の粘膜や歯の中の神経(歯髄と言います)にも、
毛細血管が張りめぐらされているんです。
もしも貴方が虫歯を極限まで放置しておいて、
痛いのも我慢しまくって痛みが峠を越したとしますね。
その時は実は虫歯菌に先述の歯髄が殺された為に、
一時的に感覚が無くなっただけなんです。
要するに歯の中の神経は、腐って死んでしまった訳ですね。
そこで先程の血液の話に戻りますが、
その腐って細菌に犯された部分を血液が通過するとします。
するとその流れにのって細菌は
血液中に持続的に流れ込み続けるんです。
この状態を「菌血症」と言うんです。
(敗血症の事でしょうか?)
そして血流に乗った細菌は、
腎臓・心臓・脳・関節・眼・筋肉などの
あらゆる臓器に新しい巣を作る可能性が有るのです。
ひとたび転移してしまったら、
あとはその臓器の病気の治療も別に必要になります。
例えば、心内膜炎・腎臓炎・腎盂炎・角膜炎・虫垂炎・
気管支喘息・リウマチ性疾患・白血球減少症などに
関係する事もあります。
しかし原発巣である口の中の治療をしない限り
それは決して治る事は有りません。
とくに元の原因が歯に有ると言う事を
本人や内科医などが気づかない限り、
原因不明の病気と結う事にもなりかねません。
そのまま症状が進んでいけば、
重篤な症状に至って命に係わる事も無いとは言えません。」

というような事が書いてあったのですが、
以前、私自身、歯(上顎の側切歯か犬歯)の根に膿が溜まって
歯医者さんで摘出手術をした事があるんです。
それまで、歯に穴をあけて吸い出すというような
治療をやっていたんですが、いつまで経っても
膿が溜まってしまうので、上顎の裏側から切開して
摘出したんです。5年越しの膿でした。しかし、
それから数年経つのですが、未だに膿が溜まっているような
感覚があるのです。(舌で患部を圧迫すると、
なんとなく空洞があるような感じ)
そこで上記の記述を読んだ時に、ハッと思ったのですが
私は気管支喘息を患っています。それが丁度
膿が溜まりだした頃と時期的にも、重なっているので
ひょっとして、そのような事も起因しているのかなと
危惧しております。
実際、そのような患者さんで、他の病気を併発するというような事は
現実にあるのでしょうか?
一般の歯医者さんというのは、そのような部分までケアというか、
加味してくれるものなのでしょうか?
ネット上の情報を鵜呑みにするのも良くないなとは思いつつ
少し気になったもので、アドバイスの方よろしく御願いいたします。

最近になって矯正をしようかと思っていているのですが
その膿を摘出した歯(側切歯か犬歯)の歯根が
短くなっているようなので、こんな歯を移動できるのかな?
という心配もあります。
(うろ覚えなのですが神経も抜いたかもしれません)
もし矯正するとしたら、かかりつけの歯医者さんのカルテは
提出していただけるものでしょうか?

長くなってしまってすみません。
よろしく御願いいたします。

投稿時間:01/07/08(Sun) 23:42
投稿者名:Dr.Stinger
Eメール:sata@kdent.net
URL :
タイトル:Re: 無題
こんにちは。
菌血症と敗血症は違います。
菌血症とは血液の中に細菌等が進入した状態のことを言います。
外傷や外科処置の後は一時的に菌血症になります。
普通は白血球がこれらの細菌を無力化してくれます。
この場合は殆ど症状は出ません。
しかし、細菌の力が強かったり、大量だったりすると
白血球が対応しきれなくなり、血液が細菌によって汚染されてしまいます。
このような状態になったときは体に対して重篤な症状を引き起こします。
発熱や悪寒、数々の機能障害を引き起こします。
最悪の場合は死に至る事もあります。
しかし現在、医薬品の発達などで、死亡するケースは健康な人の場合ほぼ0割です。
そもそも健康な人は滅多に敗血症にならないと思います。

老人の場合、免疫力が低下してくると入歯の裏に付着した汚れが
細菌繁殖の場となり、その細菌が肺炎の原因になったり、
心内膜炎を引き起こしたりします。
また人工心臓弁を使っている人の場合は、人口弁にバイオフィルムの形成が
される事があるため、菌血症に対しては十分な注意が必要です。
入れ歯だけでなく、貴殿の見た記述のような事により菌血症になる可能性は
否定できません。
しかし健康な人の場合そんな事にはなりません。
よほど免疫力が低下していれば別の話ですが…

>未だに膿が溜まっているような感覚があるのです。
貴殿は歯根嚢胞の摘出をされた経験があるとのことですが、
その嚢胞があった場所の骨がまだ出来ていないだけか、娘嚢胞による再発かは
分りませんので、歯科医院にてレントゲンを撮ってもらい確認してもらった方が良いでしょう。

>一般の歯医者さんというのは、そのような部分までケア…
現在日本の歯科医院の殆どは、外科処置後には抗生物質を処方していると思います。
飲まなくても殆どの人の場合敗血症になる事は無いのですが、
現代人は免疫力の低下をきたしてる人が増えているため、予防的に投与している訳です。
気管支喘息に関してはそれが直接の原因である可能性は少ないかと思います。
そもそも、喘息やリウマチはアレルギー性疾患であるので、体質の問題です。
花粉症などもアレルギー性疾患ですが、アレルギーの種類が違いますし、
菌血症や敗血症は炎症性疾患の原因にはなりますが、
アレルギーの原因となる事は少ないと思います。
ただし、特定の菌に対してアレルギー反応を示す体質であれば別の問題ですが…
貴殿の見た記述は、炎症性疾患により体力、免疫力の低下に伴い
体質の変化によりアレルギー疾患を起こす事もあるといった解釈だと思います。

>こんな歯を移動できるのかな?
矯正はそのような処置をした歯でも可能です。
矯正医院にて診断をする際にレントゲンを撮ります。
その時に処置をしている事は歯科医師が写真を見れば分ります。
心配なようでしたら、主治医に話せばよいと思います。
必要があれば、主治医の方から嚢胞摘出した歯科医師に資料の提出を求めると思います。
また、貴殿が請求しても資料は提出してくれるでしょう。

>最後に
人間の体は細菌や有害物質に対して様々な防御機構を備えています。
これは他の動物も同じです。この機構が無ければ現在の人類の繁栄は
無かったでしょう。さらに、人類は薬を発明しました。
さらに医学の発展により寿命は大きく伸ばす事が出来ました。
その反面、薬の乱用により免疫力の低下を招いた事も事実であり
それに伴いアレルギー疾患も増えました。
そのような事実を研究する方が増えており極論が唱えられているのも事実です。
これは、研究者のみならずテレビや雑誌、ネット上でも同じです。
人間には自然の治癒力があります。それを助けるのが医療だと私は考えます。
ただし、歯科領域の虫歯に関しては自然治癒はしませんが…
自分に有用な情報を選択するのはなかなか難しいと思いますが、
そのような時はまたこの板を利用してくだされば幸いだと思います。

投稿時間:01/07/09(Mon) 13:43
投稿者名:ピーチ
Eメール:piti@e.com
URL :
タイトル:ありがとうございます
お返事ありがとうございます。

> 菌血症とは血液の中に細菌等が進入した状態のことを言います。
> 外傷や外科処置の後は一時的に菌血症になります。
> 普通は白血球がこれらの細菌を無力化してくれます。
> この場合は殆ど症状は出ません。

これを聞いて少し安心しました。

> 自分に有用な情報を選択するのはなかなか難しいと思いますが、
> そのような時はまたこの板を利用してくだされば幸いだと思います。

色んな矯正歯科に相談に行ってるのですが
先生ごとに言う事が違くて(咬合の理論とか)
素人の私には判断しかねます。決まって先生方は
「それは貴方が選択するしかないですね」
確かにそうなんですが、素人には分からないですよ〜。(^^;)

なにはともわれ、今回は丁寧にお答えしていただき
本当にありがとうございました!



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