投稿時間:01/05/17(Thu) 15:48 投稿者名:Dr.Stinger
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タイトル:Re: ホームブリーチングの漂白剤について
こんにちは。 回答が遅くなって申し訳ありません。 いろいろ調べてたもので…
まず初めに、ホームブリーチングについてなんですが、現在日本では 使用認可がおりていて普通に購入できる薬剤はありません。 どうしても行いたい場合には、歯科医が厚生労働省から薬監証明を取得し、 個人輸入をしなければなりません。 このような理由から扱っているところは少ないです。
オフィスブリーチングを行っている歯科医院は最近少しずつ増加してます。 しかし、この処置は保険適用外なので、保険外処置となります。
使用薬剤については過酸化水素と過酸化尿素のタイプに分かれていますが、 どちらも仕上がりに関しては殆ど差異がありません。 基本的に漂白は過酸化水素で行われます。 過酸化尿素のものは徐々に分解されて過酸化水素になります。 仕上がりの白さは漂白時間に比例し、濃度は効果発現までの時間に 反比例します。つまり、長くすれば白さは増し、濃いものを使用すれば 早く白くなるという事です。 ただ濃いもので短期間に漂白すれば知覚過敏等の不快症状が出やすいという デメリットがあります。 またあまり濃すぎると表層だけで急速に反応が進み浸透性にかけます。 数々の製品はそのあたりのバランスが色々考慮されて使用時間や回数、 に違いがあり、あとは製品の安定性などを保つ添加剤が違うわけです。 現在過酸化尿素のものが主流になってるのは、徐々に過酸化水素に 置換されるため、唾液などによって製品の劣化が少なく安定しているからです。 またゆっくり漂白されるため不快感が出にくいからでしょう。
仕上がりなんですが、ブリーチング(漂白)といわれてますが、 実際は漂白するのではなく、エナメル基質を除去して微細な空間を作り その部分が緩除に再石灰化するまでの間反射光を分散させ、 その現象が外観を白く見せるといわれています。 そのため、再石灰化が進む事によりいわゆる「後戻り」が起こるわけです。 後戻りに対する定期的な管理と食生活による影響を考慮していく事が、 自然な白さを維持するためには重要です。
また、神経のある歯と無い歯では多少術式が異なります。 どちらも漂白は出来ますが、神経の無い歯は基本的にオフィスで、 行うと考えていてください。 さらに、どのような歯でも漂白できるとは限りません。 修復してある場合はブリーチング終了後再治療を必要とする場合もありますし、全身疾患がある場合や、着色の原因によっては適応外の場合もあります。 ブリーチングを行ってる歯科医院はここの掲示板ではご紹介しかねますので、ご自分で調べられて、そこの先生とよく相談してみてください。
参考になりましたでしょうか?
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