投稿時間:02/10/07(Mon) 12:11 投稿者名:Dr.Stinger
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タイトル:Re^3: 冠の本付けと仮付け
> <1>「仮付けでも本付けでも虫歯が出来たら削る事になるので歯に対する > 負担は同じ」とのご回答について > 虫歯を削る事による負担ではなくて、冠を外す事自体による歯に対する > 負担も仮付けと本付けでは変わらないのでしょうか。
仮付けは、外れるように付ける事です 本付けとは外れないように付ける事です 外す負担は本付けの方が勿論大きいです 削り取らなければならないので…。
> <2>仮付けの清掃はメリットがない点について > 仮付けを外して清掃しても、唾液が冠の内部に侵入する事による虫歯の > 危険は除去出来ないのでしょうか。
歯を削ったあとに型を取りますね その型から模型を作り被せる歯を作るのですがかなり精密に作られます それを本付けする時にはかなり皮膜の薄い唾液に難溶性のセメントでつけます さらにそのセメントは化学的な接着を示すものである上、 フッ素徐放性により歯質を強化します つまり本付けを行った歯と冠の間に唾液が侵入する事は無いです
勿論その境目から虫歯を作ればそのセメントの内側に沿って虫歯が進行して 冠が取れることはあります
> > <3>仮付けの意義について > 私は最近、奥歯の根幹治療をしたのですが、根幹治療が成功したかどうか は半年経たないと分からないと聞きました。 > (うまく治療したつもりでも、わずかに残った菌が繁殖したりする可能性 > があるとの事です。) > そうなると、半年後、いずれ冠を外す事になるのだから、仮付けにした > 方がよいのではないかと考えたのです。 > (実は根幹治療をした歯はとても気になるので、複数の先生に診てもらい ました。先生によっては「完全につけてしまうと、後で外す時、歯に負 担がかかるので、仮付けの方がよい」という方がおられます。 > そのため、仮付けがよいのでは、と考えたのです。)
根管治療のやり直しを行う場合コアごと外さなければなりません コアを付けている場合、再治療を考えて冠だけ仮止めする必要は無いです
> <4>なぜ、担当の先生に任せないかについて > 担当の先生に、根幹治療したときの歯の状況や根幹治療の状況を聞い > てもよく分からないという感じで何も答えてくれないのです。 > 治療の状況や歯の状況をよく把握していないような気がします。 > 又、歯医者さんの多くは決まった手順で治療を進めるだけで、「如何 > に歯を残すか、歯に負担をかけないか」という観点から、一生懸命 > 考えて治療を進めてはくれません。 > そのため、今、自分の歯を残すために何がよい方法かは、複数の先生 に聞いてよい案をもらう等するしかないのです。 > (多くの先生は削ってかぶせれば、それで治療は終わりと考えている > ようです。)
全ての先生は毎日色々考えてます その考える内容は専門的知識と経験からくるものです 歯を残すように考えない先生は一人もいません 歯を残す事を考えないのであれば疾患にかかった場合 全部抜けば良い事です 抜いてしまえば再治療はいりませんよね 再治療の可能性がありながらも根管治療をするのは 少しでも歯を残そうといった考えが根底にあるからなのです
どんな治療でもリスクはあります 薬を飲む事でさえリスクがあります
「そのリスクより効果が大きいと思うから治療をし、薬を飲むのです」
医療に対してご自分でいろいろ考え疑問を持ち 納得のいく治療を受ける事は大切です
色々な問題点を提唱する先生は沢山いますし それを研究課題として医療は進歩するのです 複数の船頭がいては川は渡れません
一人の先生との信頼関係が成立しなければ治療は進みません 治療が進まなければ健康は取り戻せません
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